マグロは船上で内臓などを除き、マイナス50〜60度の超低温冷凍にします。
体内の水分が凍り始める0〜マイナス五度の間を十七分で通過させるためです。
マイナス三十度だとその間が八時間半もかかり、細胞内の水分の結晶が大きく、
解凍した際に水ぽくなってしまうのです。
身は「大トロ」「中トロ」「赤身」「ブツ」に大別されます。 腹節から主にトロがとられ、肉質はシモ、ナカ、カミの順(図1)で上級化します。
背節は背トロのほかは赤身で、ナカの赤身が最も高級で、カミ、シモの順になります。
実際にはもう少し細かく分類されています。
詳しくいいますと、中心に骨があり、その 周辺がテンパ(天端)、そして皮ぎし、その外側が分かれ身で、中央に血合、その上下
に血合ぎし(図2)があります。テンパ、皮ぎし、分れ身、血合ぎしはいずれも赤身で、
分れ身はブツにされます。血合ぎしは赤身で一番おいしいところです。
マグロは捨てるところがほとんどない魚です。
昔からマグロの基地として栄えてきた三崎では、 すっかり有名になったかぶと焼きを始め、カマや血合のステーキ、皮や目玉
、胃袋などを素材に する料理もあり、マグロをマルゴト堪能するすることができます。
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右上:マグロのほほ肉。クジラの肉に似ていて竜田揚げにするとおいしい。
右下:話題がマグロの目玉。DHAが豊富でホイルに包み焼くとおいしい。
左上:マグロのかま肉。首に当たるもので、脂があり美味。焼くといけます。
左下:マグロの頭身(とうみ)、お刺し身がおいしい。 |
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